
BREAKWATER(Nat Med)
遠隔転移を有するBRAFV600E遺伝子変異陽性の大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+ビラフトビ+アービタックス」治療を選択することで「FOLFOX(またはCAPOX、FOLFOXIRI)±アバスチン」治療を選択した場合を上回る奏効率が期待できる。
副次評価項目として設定された生存期間については、まだ観察期間として結果を評価するには十分な期間に至っていなかったが、「FOLFOX+ビラフトビ+アービタックス」治療の選択による延長傾向が認められた。「FOLFOX(またはCAPOX、FOLFOXIRI)±アバスチン」治療を受けた人では14.6ヵ月、「FOLFOX+ビラフトビ+アービタックス」治療を受けた人ではこの時点において半数以上が生存していた。
【発表】
2025年1月25日
【試験名】
BREAKWATER(Phase 3)〔NCT04607421/jRCT2031200393〕
【試験参加国】
日本(千葉県がんセンター、国立がん研究センター東病院、四国がんセンター、北海道大学病院、金沢大学附属病院、聖マリアンナ医科大学病院、神奈川県立がんセンター、愛知県がんセンター、大阪国際がんセンター、近畿大学病院、大阪大学医学部附属病院、大阪医科薬科大学病院、埼玉医科大学国際医療センター、埼玉県立がんセンター、静岡がんセンター、国立がん研究センター中央病院、がん研有明病院、大阪医療センター、慶應義塾大学病院)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、中国、チェコ、デンマーク、フィンランド、ドイツ、インド、イタリア、韓国、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ロシア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、台湾、ウクライナ、英国
【原著】
Nat Med. 2025 Jan 25. [PubMed: 39863775]
【さらに詳しく】
- BRAF V600E変異mCRC、1次治療のエンコラフェニブ+セツキシマブが有用(BREAKWATER)〔ケアネット〕
- BRAF V600E変異陽性進行大腸癌の1次治療でエンコラフェニブ・セツキシマブ・mFOLFOX6の併用は標準治療より奏効率が有意に高くOSも延長傾向【ASCO GI 2025】〔日経メディカル〕
- 大腸がんにエンコラフェニブ+セツキシマブ+mFOLFOX6療法は奏効率を大幅に改善〔海外がん医療情報リファレンス〕
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