【大腸がん:二次治療(OS)】「アバスチン+FOLFOX」vs「FOLFOX」

E3200(JCO)                           

進行または転移性の結腸・直腸がんと診断され、イリノテカンおよび5-FUを含む治療が無効となった人が次の治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「アバスチン」の上乗せを選択することで、生存期間、無増悪生存期間の延長が期待できる。一方、「アバスチン」単独治療を選択した場合、無増悪生存期間が短縮する可能性が大きい。

奏効率は「FOLFOX」治療を受けた人では8.6%、「FOLFOXアバスチン」治療を受けた人では22.7%であった。一方、「アバスチン」単独治療を受けた人では3.3%であった。

【発表】

2007年4月20日

【試験名】

E3200(Phase 3)

【原著】

J Clin Oncol. 2007;25:1539-44. [PubMed:17442997]

【添付文書における表記】

イリノテカン塩酸塩水和物及びフルオロウラシルの治療が無効となった進行又は転移性の結腸・直腸癌患者を対象に、FOLFOX 4療法群を対照とし、FOLFOX 4療法に本剤10mg/kg(14日を1サイクルとし、第1日目に他剤に先立ち本剤を投与)を併用したときの有効性を検討した。その結果、本剤併用群においては、FOLFOX 4療法群に比べ有意な生存期間の延長が認められた。また、副次的評価項目についても、無増悪生存期間の延長と高い奏効率が認められた。

Grade3以上(血液毒性についてはGrade4以上)の副作用発現率は、FOLFOX 4療法+本剤群で76.3%(219/287例)であった。FOLFOX 4療法群との発現率の差が2%以上であった主な副作用は、疲労18.5%(53/287例)、下痢17.8%(51/287例)、神経障害-感覚性16.4%(47/287例)、悪心10.8%(31/287例)、嘔吐10.1%(29/287例)、脱水8.7%(25/287例)、高血圧6.3%(18/287例)、腹痛5.9%(17/287例)、呼吸困難5.9%(17/287例)、神経障害-その他5.2%(15/287例)であった。