【肺がん:一次治療(PFS、OS)】「テセントリク+プラチナ製剤+ペメトレキセド」vs「プラチナ製剤+ペメトレキセド」

IMpower132(J Thorac Oncol)                   

EGFR遺伝子変異およびALK融合遺伝子野生型の非扁平非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「プラチナ製剤+ペメトレキセド」治療に「テセントリク」の上乗せを選択しても無増悪生存期間の延長は期待できるが、生存期間の延長は期待しにくい。

テセントリク+プラチナ製剤+ペメトレキセド」治療を受けた54.6%の人がグレード3または4の治療関連有害事象を経験した。「プラチナ製剤+ペメトレキセド」治療を受けた人では40.1%であった。

【発表】

2020年12月14日

【試験名】

IMpower132(Phase 3)〔NCT02657434/jRCT2080223142

【試験参加国】

日本(名古屋医療センター、国立がん研究センター東病院、広島大学病院、旭川医療センター、姫路医療センター、金沢大学附属病院、鹿児島大学病院、神奈川県立がんセンター、東北大学病院、新潟大学医歯学総合病院、大阪大学医学部附属病院、大阪医科薬科大学病院、佐賀大学医学部附属病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、日本医科大学付属病院、都立駒込病院、がん研有明病院、NTT東日本関東病院、山口・宇部医療センター)、米国、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、チリ、中国、フランス、ハンガリー、アイルランド、イスラエル、イタリア、韓国、ラトビア、リトアニア、マレーシア、オランダ、ペルー、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スペイン、台湾、ウクライナ、英国

【原著】

J Thorac Oncol. 2021 ;16:653-664.  [PubMed: 33333328]

【さらに詳しく】

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【添付文書における表記】

国際共同第Ⅲ相臨床試験(IMpower132試験)

化学療法歴のない、扁平上皮癌を除く、EGFR遺伝子変異陰性及びALK融合遺伝子陰性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者578例(日本人101例を含む)を対象に、本剤1200mgと他の抗悪性腫瘍剤(カルボプラチン又はシスプラチンペメトレキセド[本剤併用群292例])の併用投与の有効性及び安全性を、併用化学療法(カルボプラチン又はシスプラチンペメトレキセド[対照群286例])と比較する第Ⅲ相試験を実施した注6)。全患者集団において、本剤併用群で対照群と比較して主要評価項目である無増悪生存期間の有意な延長が認められ(ハザード比[95%信頼区間]:0.596[0.494, 0.719]、P<0.0001[層別log-rank検定]、有意水準両側0.004)、中央値[95%信頼区間]は本剤併用群で7.6[6.6, 8.5]カ月、対照群で5.2[4.3, 5.6]カ月であった。
本剤と抗悪性腫瘍剤(カルボプラチン又はシスプラチンペメトレキセド)が投与された291例(日本人48例を含む)において267例(91.8%)に副作用が認められた。主な副作用(20%以上)は、貧血113例(38.8%)、悪心96例(33.0%)、無力症59例(20.3%)等であった。

注6)本剤1200mg、カルボプラチンAUC6又はシスプラチン75mg/m2ペメトレキセド500mg/m2を3週間間隔で4又は6サイクル投与後、本剤及びペメトレキセドを3週間間隔で投与した。