ALINA(NEJM)
ALK融合遺伝子陽性のIB-ⅢA期の非小細胞肺がんと診断された人が手術後の治療を考える場合、「アレセンサ」治療を選択することで「プラチナ製剤を含む併用化学療法」を選択した場合を上回る2年無病生存率が期待できる。「プラチナ製剤を含む併用化学療法」を含む化学療法を受けた人の無病生存期間は、41.3ヵ月であった(「アレセンサ」治療を受けた人においては追跡期間中では未到達)。
3年無病生存率は、「化学療法」を受けた人で54.0%であったのに対し、「アレセンサ」治療を受けた人では88.7%であった。
本試験の結果に基づいて、「アレセンサ」治療が2023年12月15日、「ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんにおける術後補助療法」を対象に承認申請された。
【発表】
2024年4月11日
【試験名】
ALINA(Phase 3)〔NCT03456076/jRCT2080224014〕
【試験参加国】
日本(愛知県がんセンター、国立がん研究センター東病院、九州がんセンター、広島大学病院、北海道がんセンター、姫路医療センター、神奈川県立がんセンター、熊本大学病院、京都大学医学部附属病院、仙台厚生病院、新潟県立がんセンター新潟病院、岡山大学病院、大阪市立総合医療センター、静岡がんセンター、国立がん研究センター中央病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、がん研有明病院、東京医科大学)、米国、オーストラリア、オーストリア、ベラルーシ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、中国、デンマーク、エジプト、フランス、ギリシア、ハンガリー、イスラエル、イタリア、カザフスタン、韓国、北マケドニア、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スペイン、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、英国
【原著】
N Engl J Med 2024;390:1265-1276. [PubMed: 38598794]
【さらに詳しく】
- 切除された ALK 陽性非小細胞肺癌に対するアレクチニブ〔NEJM日本語アブストラクト〕
- ALK陽性非小細胞肺がんの術後補助療法、アレクチニブvs.化学療法/NEJM〔ケアネット〕
- ALK陽性肺がんの術後療法でアレクチニブ著効 第Ⅲ相非盲検試験ALINAで化学療法と比較〔Medical Tribune〕
- 切除可能ALK陽性NSCLC、術後アレクチニブがDFS改善(ALINA)/ESMO2023〔ケアネット〕
- ALK陽性NSCLCの術後補助療法でアレクチニブは白金系抗癌薬ベースの化学療法よりも再発・死亡リスクを76%低減【ESMO 2023】〔日経メディカル〕
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