
CodeBreak200(Lancet)
KRASG12C変異陽性の進行非小細胞肺がんと診断され、「抗PD-1/PD-L1抗体+化学療法」治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「ルマケラス」治療を選択することで、「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待できる。
また、「ルマケラス」治療を選択することで、「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る奏効率が期待できる。試験では「ドセタキセル」治療を選択した人の13.2%が治療に奏効したのに対し、「ルマケラス」治療を選択したの人では28.1%と有意に高かった(p<0.001)。
「ルマケラス」治療を選択した場合、グレード3以上の有害事象、重篤な治療関連有害事象を経験するリスクの軽減が期待できる。試験では「ドセタキセル」治療を選択した人の40%がグレード3以上の有害事象を経験したのに対し、「ルマケラス」治療を選択したの人では33%であった。
「ルマケラス」治療の主なグレード3以上の治療関連有害事象は、下痢(12%)、ALP上昇(8%)、ASP上昇(5%)。「ドセタキセル」治療の主なグレード3以上の治療関連有害事象は、好中球減少症(9%)、倦怠感(6%)、発熱性好中球減少症(5%)。
【発表】
2023年2月7日
【試験名】
CodeBreak200(Phase 3)〔NCT04303780/jRCT2080225266〕
【試験参加国】
日本(愛知県がんセンター、名古屋大学医学部附属病院、千葉県がんセンター、国立がん研究センター東病院、四国がんセンター、九州がんセンター、九州大学病院、産業医科大学病院、中国中央病院、広島大学病院、北海道がんセンター、兵庫県立がんセンター、姫路医療センター、伊丹市立病院、神戸市立医療センター中央市民病院、金沢大学医学部附属病院、聖マリアンナ医科大学病院、北里大学病院、神奈川県立がんセンター、京都大学医学部附属病院、宮城県立がんセンター、仙台厚生病院、新潟県立がんセンター中央病院、岡山大学病院、羽曳野医療センター、関西医科大学附属病院、大阪市立総合医療センター、大阪国際がんセンター、近畿大学病院、近畿中央胸部医療センター、佐賀県医療センター好生館、埼玉県立がんセンター、滋賀医科大学附属病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、国立がん研究センター中央病院、癌研究会 がん研有明病院、鳥取大学医学部附属病院、和歌山県立医科大学附属病院、岩国医療センター、山口宇部医療センター)、米国、オーストラリア、ブラジル、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシア、ハンガリー、イタリア、韓国、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、英国
【原著】
Lancet 2023; 401: 733–46. [PubMed: 36764316]
【さらに詳しく】
- ソトラシブ、KRASG12C変異陽性NSCLCのPFSを延長/Lancet〔ケアネット〕
- ソトラシブ、KRAS G12C変異陽性NSCLCのPFSを有意に延長(CodeBreaK-200)/ESMO2022〔ケアネット〕
- KRAS G12C変異陽性の既治療進行NSCLCにソトラシブがドセタキセルよりも有意に無増悪生存期間を延長【ESMO 2022】〔日経メディカル〕
- KRAS G12C変異陽性の既治療進行NSCLCのPFSをソトラシブがドセタキセルより有意に延長〔日経メディカル〕
【こちらの図鑑も合わせて見る】