KEYNOTE-006(NEJM)
初めての免疫療法を考える場合、「キイトルーダ」単独治療を選択することで、「ヤーボイ」単独治療を選択するより無増悪生存率、生存率の向上が期待できる。
試験では治療開始6ヵ月後に「キイトルーダ」治療を2週ごとに受けた人の47.3%が、3週ごとに受けた人の46.4%が増悪なく生存しており、「ヤーボイ」治療を受けた人の6ヵ月無増悪生存率の26.5%を大きく上回った。
1年生存率については、「キイトルーダ」治療を2週ごとに受けた人の74.1%が、3週ごとに受けた人の68.4%が1年以上生存しており、「ヤーボイ」治療を受けた人の1年生存率58.2%を上回った。
奏効率については、「キイトルーダ」治療を2週ごとに受けた人の33.7%が、3週ごとに受けた人の32.9%が治療に奏効し、「ヤーボイ」治療を受けた人の奏効率11.9%を大きく上回り改善した。
グレード 3~5 の治療に関連した有害事象は、「キイトルーダ」治療を2週ごとに受けた人の13.3%、3週ごとに受けた人の10.1%が経験したが、19.9%の人が経験した「ヤーボイ」治療に比べて低かった。
試験に参加した人には1ラインの薬物治療(BRAF阻害剤+MEK阻害剤、化学療法など)を受けていた人が34%含まれている。
【発表】
2015年4月19日
【試験名】
KEYNOTE-006(Phase 3)〔NCT01866319〕
【原著】
N Engl J Med. 2015;372:2521-32. [PubMed:25891173]
【こちらの図鑑も合わせて見る】
【さらに詳しく】
- 進行期悪性黒色腫におけるペンブロリズマブとイピリムマブの比較〔NEJM日本語アブストラクト〕
- 進行悪性黒色腫に対する効果は抗CTLA-4抗体イピリムマブより抗PD-1抗体pembrolizumabの方が高い【AACR2015】〔日経メディカル〕
- 進行メラノーマへの抗PD-1抗体薬pembrolizumabでPFSとOSが改善か〔Medical Tribune〕
- 進行黒色腫に対するpembrolizumabのフェーズ3試験でPFSとOSの2つの主要評価項目を達成、試験は早期中止に〔日経メディカル〕
- 免疫チェックポイント阻害薬の比較、進行したメラノーマにペンブロリズマブがイピリムマブより有効834人の第3相ランダム化試験〔MEDLEY〕
- 「キートゥルーダ」が「ヤーボイ」に優越性、OSとPFSで 進行性メラノーマ1次治療、米メルクの国際P3〔日刊薬業〕