【腎細胞がん:一次治療(PFS)】「オプジーボ+カボメティクス」vs「スーテント」

ChekMate 9ER(NEJM)                      

淡明細胞型腎細胞がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「オプジーボカボメティクス」併用療法を選択することで、「スーテント」単独治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間、1年生存率が期待できる。

オプジーボカボメティクス」治療の奏効率は55.7%であり、「スーテント」治療の27.1%を有意に上回った(p<0.001)。

オプジーボカボメティクス」治療を受けた75.3%の人がグレード3以上の有害事象を経験した(vs 70.6%)、19.7%の人が1つ以上の薬剤を中止し、5.6%の人が両方の薬剤を中止した。

本試験の結果に基づいて、2021年8月25日、「オプジーボカボメティクス」併用療法が「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」を効能及び効果として承認された。

【発表】

2021年3月4日

【試験名】

ChekMate 9ER(Phase 3)〔NCT03141177/jRCT2080224017

【試験参加国】

日本(秋田大学医学部附属病院、岩手医科大学附属病院、弘前大学医学部附属病院、札幌医科大学付属病院、北海道大学病院、虎の門病院、東京医科歯科大学病院、日本医科大学付属病院、東京女子医科大学附属足立医療センター、慶應義塾大学病院、横浜市立大学附属病院、神奈川県立がんセンター、千葉県がんセンター、埼玉医科大学国際医療センター、大阪国際がんセンター、大阪公立大学医学部附属病院、大阪大学医学部附属病院、近畿大学病院、神戸大学医学部附属病院、岡山大学病院、徳島大学病院、岡山大学病院、長崎大学病院、新潟大学医歯学総合病院、山形大学医学部附属病院)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、チリ、チェコ、ドイツ、ギリシャ、イスラエル、イタリア、メキシコ、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スペイン、トルコ、英国

【原著】

N Engl J Med 2021; 384:829-841  [PubMed: 33657295]

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【添付文書における表記】

化学療法未治療の進行性又は転移性の淡明細胞型腎細胞癌患者651例(日本人患者46例を含む。カボザンチニブ併用(N+C併用群)*18群323例、スニチニブ群328例)を対象に、スニチニブを対照として、N+C併用群の有効性及び安全性を検討した。

主要評価項目である無増悪生存期間(中央値[95%信頼区間])の結果は、N+C併用群で16.59 [12.45~24.94]ヵ月、スニチニブ群で8.31 [6.97~9.69]ヵ月であり、N+C併用群はスニチニブ群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.51 [95%信頼区間:0.41~0.64]、p<0.0001[層別log-rank検定]、2020年2月12日データカットオフ)。

また、安全性評価対象320例中309例(96.6%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、下痢182例(56.9%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群122例(38.1%)、甲状腺機能低下症107例(33.4%)、高血圧97例(30.3%)、疲労86例(26.9%)、ALT増加80例(25.0%)、AST増加75例(23.4%)、味覚不全69例(21.6%)、悪心68例(21.3%)、食欲減退65例(20.3%)であった。

*18:本剤1回240mgを2週間間隔で点滴静注し、カボザンチニブ40mgを1日1回経口投与した。