【レジメン図鑑】エンハーツ(胃がん)

エンハーツ」単剤治療は、「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を対象に、2020年9月25日に承認された。この承認はPhase 2試験『DESTINY-Gastric01』試験等が根拠となっている。「エンハーツ」単剤治療は、HER2陽性胃癌の三次治療として推奨される。

エンハーツ」治療の主な副作用は、好中球数減少(62.4%)、悪心(57.6%)、食欲減退(52.8%)、貧血(40.8%)、血小板数減少(38.4%)、白血球数減少(37.6%)、倦怠感(34.4%)、下痢(24.8%)、脱毛症(22.4%)、リンパ球数減少(21.6%)、嘔吐(20.8%)。日本人における間質性肺疾患の発現率は11.1%であった。

【承認日】

2020年9月25日

【効能及び効果】

がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌

【さらに詳しく】

 

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【HER2陽性胃がん:三次治療(ORR)】「エンハーツ」vs「化学療法」
DESTINY-Gastric01(NEJM)                     ハーセプチンを含む2つ以上の治療中に進行したHER2陽性の人が次の治療を考える場合、「エンハーツ」治療を選択することで、化学療法(89%がイリノテカン、11%がパクリタキセル)を選択した場合に ...
【HER2低発現胃がん:三次治療(ORR)】エンハーツ
DESTINY-Gastric01(JCO)                     HER2低発現(IHC2+/ISH-)の胃がんまたは胃食道接合部腺がんと診断され、ハーセプチンを含む2つ以上の治療中に進行した19名が「エンハーツ」治療を受けた結果、26.3%の人が治療に奏効し ...