
FLAURA(NEJM)
切除不能なEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「タグリッソ」治療を選択することで「イレッサ(またはタルセバ)」治療を選択した場合を上回る生存期間が期待できる。
3年後も28%の人が「タグリッソ」治療が継続できていた。「イレッサ(またはタルセバ)」単独治療を継続できていた人は9%であった。
「タグリッソ」治療を受けた人における病勢進行後の対処として48% が二次治療を受けた。そのうち化学療法を受けた人が68%、EGFR-TKIを含むレジメンを受けた人が29%、その他の治療を受けた人が3%であった。
「イレッサ(またはタルセバ)」治療を受けた人における病勢進行後の対処として65% が二次治療を受けた。そのうち「タグリッソ」治療を受けた人が47%、EGFR-TKIを含むレジメンを受けた人が27%、化学療法を受けた人が22%、その他の治療を受けた人が4%であった。
「タグリッソ」治療を受けた人の42%がグレード3以上の有害事象を経験した(vs 47%)。
【発表】
2019年11月21日
【試験名】
FLAURA(Phase 3)〔NCT02296125/jRCT2080222917〕
【試験参加国】
日本(国立がん研究センター中央病院、九州大学病院、関西医科大学附属病院、金沢大学附属病院、国立がん研究センター東病院、神戸市立医療センター中央市民病院、四国がんセンター、宮城県立がんセンター、大阪国際がんセンター、近畿大学病院、北里大学病院、近畿中央呼吸器センター、仙台厚生病院、静岡がんセンター、横浜市立大学附属市民総合医療センター、神奈川県立循環器呼吸器病センター、横浜市立市民病院、神奈川県立がんセンター)、米国、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、中国、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリー、イスラエル、イタリア、韓国、マレーシア、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、英国、ベトナム
【原著】
N Engl J Med. 2020 ;382:41-50. [PubMed: 31751012]
【さらに詳しく】
- 未治療 EGFR 変異陽性進行非小細胞肺癌におけるオシメルチニブによる全生存期間〔NEJM日本語アブストラクト〕
- EGFR変異陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブがOS延長/NEJM〔ケアネット〕
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- HR0.799、オシメルチニブ1次治療、肺がんのOS有意に改善(FLAURA)〔ケアネット〕
- オシメルチニブはEGFR変異陽性進行NSCLCのOSを第1世代EGFR-TKIよりも有意に延長、死亡リスクを2割低減【ESMO2019】〔日経メディカル〕
- オシメルチニブでOSが有意に延長〔Medical Tribune〕
- オシメルチニブ、EGFR陽性肺がんのOS改善(FLAURA)/AstraZeneca〔ケアネット〕
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