【EGFR発現大腸がん(KRAS野生型):三次治療(OS)】「アービタックス+支持療法」vs「支持療法」

NCIC CTG  CO.17(NEJM)                     

遠隔転移を有する大腸がんと診断され標準的な化学療法後に進行した人が次の治療を考える場合、KRAS野生型であれば「支持療法」に「アービタックス」の上乗せを選択することで生存期間の延長が期待できる。しかし、KRAS変異型の人では無増悪生存期間、生存期間ともに支持療法だけの場合と差はなかった。

【発表】

2008年10月23日

【試験名】

NCIC CTG  CO.17(Phaes 3)〔NCT00079066

【試験参加国】

オーストラリア、カナダ

【原著】

N Engl J Med. 2008;359:1757-65. [PubMed:18946061]

【さらに詳しく】

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NCIC CTG  CO.17(NEJM)                      遠隔転移を有し、EGFR発現が確認された大腸がんと診断され、フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカン、オキサリプラチンを含む化学療法で無効となったまたは適応とならない人が次の治療を考える場合、「支持 ...
【EGFR発現大腸がん(KRAS野生型):三次治療(OS)】「アービタックス+支持療法」vs「支持療法」
NCIC CTG  CO.17(NEJM)                      遠隔転移を有する大腸がんと診断され標準的な化学療法後に進行した人が次の治療を考える場合、KRAS野生型であれば「支持療法」に「アービタックス」の上乗せを選択することで生存期間の延長が期待できる。 ...

 

【添付文書における表記】

フッ化ピリミジン系薬剤の治療歴があり、イリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法及びオキサリプラチンを含む化学療法で無効となった又は適応とならないEGFR発現が確認された結腸・直腸癌患者を対象とした本剤とBest supportive care(BSC)及びBSCのみを比較した第III相試験の成績は次のとおりである。また、レトロスペクティブにKRAS遺伝子変異2) の有無によって層別した成績は次のとおりである(評価可能例:394例) 。

対象

全症例
(572例)

KRAS野生型
(230例)

KRAS変異型
(164例)

本剤及び
BSC併用
(287例)

BSC
(285例)

本剤及び
BSC併用
(117例)

BSC
(113例)

本剤及び
BSC併用
(81例)

BSC
(83例)

無増悪
生存期間中央値
(95%信頼区間)

1.9ヵ月
(1.8, 2.1)

1.8ヵ月
(1.8, 1.9)

3.7ヵ月
(3.1, 5.1)

1.9ヵ月
(1.8, 2.0)

1.8ヵ月
(1.7, 1.8)

1.8ヵ月
(1.7, 1.8)

ハザード比
(95%信頼区間)

0.676
(0.568, 0.804)

0.401
(0.299, 0.536)

1.002
(0.732, 1.371)

P値

<0.0001

<0.0001

0.9895

生存期間中央値
(95%信頼区間)

6.1ヵ月
(5.4, 6.7)

4.6ヵ月
(4.2, 4.9)

9.5ヵ月
(7.7, 10.3)

4.8ヵ月
(4.2, 5.5)

4.5ヵ月
(3.8, 5.6)

4.6ヵ月
(3.6, 5.5)

ハザード比
(95%信頼区間)

0.766
(0.637, 0.921)

0.552
(0.408, 0.748)

0.990
(0.705, 1.389)

P値

0.0046

<0.0001

0.9522

安全性評価症例288例中、主な副作用は、発疹/落屑(86.1%)、皮膚乾燥(41.7%)、疲労(37.8%)、そう痒症(37.2%)、悪心(26.0%)、皮膚-その他(21.5%)であった。