CASTOR(NEJM)
多発性骨髄腫と診断され、何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「ベルケイド+デキサメタゾン」治療に「ダラザレックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。
治療から1年時点で増悪することなく生存していた人の割合は 「ダラザレックス」治療を追加した人の60.7%、「ベルケイド+デキサメタゾン」2剤併用治療を受けた人では26.9%であった。
「ダラザレックス+ベルケイド+デキサメタゾン」3剤併用療法を受けた人の82.9%に効果があり、「ベルケイド+デキサメタゾン」2剤併用治療を受けた人ではその効果は63.2%にとどまった。
「ダラザレックス」の追加併用を選択することで、増加するグレード3または4の有害事象は、血小板減少症(32.9%→45.3%)、好中球減少症(4.2%→12.8%)。注射部位反応は「ダラザレックス+ベルケイド+デキサメタゾン」3剤併用療法を受けた人の45.3%に現れたが、そのほとんどがグレード1または2であった。
【発表】
2016年8月25日
【試験名】
CASTOR (Phase 3) 〔NCT02136134〕
【試験参加国】
米国、オーストラリア、ブラジル、チェコ、ドイツ、ハンガリー、韓国、メキシコ、オランダ、ポーランド、ロシア、スペイン、スウェーデン、トルコ、ウクライナ
【原著】
N Engl J Med 2016; 375:754-76. [PubMed:27557302]
【さらに詳しく】
- 多発性骨髄腫に対するダラツムマブ,ボルテゾミブ,デキサメタゾン〔NEJM 日本語アブストラクト〕
- 再発/難治性多発性骨髄腫、daratumumab追加の3剤併用も有効〔ケアネット〕
- 抗CD38抗体daratumumabのボルテゾミブ+デキサメタゾンへの追加で多発性骨髄腫患者の増悪リスクが低下【ASCO2016】〔日経メディカル〕
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