【上咽頭がん:一次治療】「ゲムシタビン+シスプラチン」vs「5-FU+シスプラチン」

GEM20110714(Lancet)                     

初めての治療を考える場合、「ゲムシタビンシスプラチン」治療を選択することで、「5-FUシスプラチン」を上回る無増悪生存期間が期待できる。

試験では「ゲムシタビンシスプラチン」治療を受けた人の半数が7.0ヵ月間、増悪することなく生存していた。「5-FUシスプラチン」治療を受けた人の無増悪生存期間(中央値)は5.6ヵ月間であった。

ゲムシタビンシスプラチン」治療を選択した場合に、「5-FUシスプラチン」治療を選択した場合に比べ、発現しやすくなるグレード3または4の有害事象は、白血球減少症(9%→29%)、好中球減少症(13%→23%)、血小板減少症(2%→13%)、粘膜炎(0%→14%)。

治療に関連した重篤な有害事象は、「ゲムシタビンシスプラチン」治療を受けた人の4%、「5-FUシスプラチン」治療を受けた人の6%の人が体験した。「ゲムシタビンシスプラチン」治療を受けた人の3%、「5-FUシスプラチン」治療を受けた人の8%が薬剤に関連した有害事象のために治療を継続することができなかった。

【発表】

2016年8月23日

【試験】

GEM20110714(Phase 3)〔NCT01528618

【試験実施国】

中国

【原著】

Lancet. 2016 ;388:1883–1892. [PubMed:27567279]

【さらに詳しく】

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