【レジメン図鑑】イレッサ(EGFR陽性肺がん)

イレッサ(一般名=ゲフィチニブ)」は、2002年7月「手術不能又は再発非小細胞肺癌」に承認されたが、2004年、イレッサ投与により抗腫瘍効果が得られた非小細胞肺がん症例において、腫瘍組織の遺伝子を解析したところEGFRのチロシンキナーゼ部位に遺伝子変異が認められ、組織型では腺がん、性別では女性、人種では日本人にその割合が高いことが報告された。

2008年9月、IPASS試験が報告され、EGFR遺伝子変異はイレッサの効果予測因子となり得る結果が得られ、EGFR遺伝子変異陽性患者を対象とした国内における2つの医師主導第III相臨床試験(NEJ002試験、WJTOG3405試験)においても一貫して示された。

2010年10月、これらの知見に基づいて効能又は効果の一部変更承認申請が行われ、2011年11月、適応が「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」と変更することが承認された。

イレッサ単剤治療」は、PS 0-2の場合、EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんの一次治療として弱く推奨されているレジメンである。PS 3-4の場合、一次治療として強く推奨されているレジメンである。

【承認日】

2011年11月25日

【効能及び効果】

EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌

【さらに詳しく】

 

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【レジメン図鑑】イレッサ(EGFR陽性肺がん)
「イレッサ(一般名=ゲフィチニブ)」は、2002年7月「手術不能又は再発非小細胞肺癌」に承認されたが、2004年、イレッサ投与により抗腫瘍効果が得られた非小細胞肺がん症例において、腫瘍組織の遺伝子を解析したところEGFRのチロシンキナーゼ部位に遺伝子変異が認められ、組織型では腺が ...
【トライアル図鑑】IPASS(肺がん)
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【トライアル図鑑】NEJ002(EGFR陽性肺がん)
【試験名】 NEJ002(Phase 3) 【試験開始日】 2006年3月 【試験終了予定日】 2009年3月 【試験参加国】 日本 トライアルの詳細を見る このトライアルが科学的根拠となっているレジメンを見る ...
【トライアル図鑑】WJTOG3405(EGFR陽性肺がん)
【試験名】 WJTOG3405(Phase 3)〔UMIN000000539〕 【試験開始日】 2006年3月1日 【試験終了予定日】 2011年1月1日 【試験参加国】 日本 トライアルの詳細を見る このトライアルが科学的根拠となっているレジメンを見る ...

 

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【標準治療】EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん
1. EGFR-TKI単剤治療 EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんに対して、PS0-1の場合、「タグリッソ単剤治療」のみが強く推奨されている。「ビジンプロ単剤治療」、「ジオトリフ単剤治療」が弱く推奨されている。 PS2の場合、「EGFR-TKI単剤治療」が強く推奨されてい ...
【レジメン図鑑】タグリッソ(EGFR陽性肺がん:一次治療)
「タグリッソ(一般名=オシメルチニブ)」は、2016年3月28日、「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」に対して承認された後、2018年8月21日には「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」の ...
【レジメン図鑑】ビジンプロ(EGFR陽性肺がん)
「ビジンプロ(一般名=ダコミチニブ)」は、2019年1月8日に「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がん」に承認された第2世代EGFR-TKI。 「ビジンプロ単剤治療」は、PS 0-1の場合、EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんの一次治療として弱く推奨されてい ...
【レジメン図鑑】ジオトリフ(EGFR陽性肺がん)
「ジオトリフ(一般名=アファチニブ)」は、2014年1月17日に「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がん」に承認された第2世代EGFR-TKI。 「ジオトリフ単剤治療」は、PS 0-1の場合、EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんの一次治療として弱く推奨されて ...
【レジメン図鑑】タルセバ(EGFR陽性肺がん)
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【レジメン図鑑】イレッサ(EGFR陽性肺がん)
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【レジメン図鑑】イレッサ+カルボプラチン+ペメトレキセド(EGFR陽性肺がん)
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「サイラムザ(一般名=ラムシルマブ)」は、2016年6月20日、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」、2020年11月27日には「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」に対するタルセバまたはイレッサとの併用投与の用法及び用量を追加する承認事項一部変更が承認 ...