【pMMR/MSS直腸がん:術前治療(pCR)】「化学放射線療法→テセントリク+チラゴルマブ」vs「化学放射線療法→テセントリク」

NEOTERIC(JCO)                        

局所進行直腸がんと診断された人が手術前の治療を考える場合、「化学放射線療法」後に「テセントリク+抗TIGIT抗体 チラゴルマブ」治療を選択することでヒストリカルコントロールを有意に上回る病理学的完全奏効率が期待できる。

全体として、安全性プロファイルは管理可能であり、新たな安全性シグナルは確認されなかった。グレード3〜4の治療関連有害事象は、「テセントリクチラゴルマブ」治療を受けた31.0%、「テセントリク」治療を受けた26.9%が経験した。最も頻度の高かったグレード3以上の治療関連有害事象は、リンパ球数減少(併用療法:27.6%、単独治療:19.2%)、AST増加、高血糖であった。治療による死亡例は報告されていない。
手術関連の有害事象は併用療法を受けた75.9%、単独療法を受けた57.7%の人が経験したが、術中の合併症は報告されなかった。術後合併症は極めて少なく(併用療法:なし、単独療法:1名)、手術の安全性への懸念は示されなかった。

治療を受けた人はすべて、免疫チェックポイント阻害薬の効果が限定的とされるミスマッチ修復機能正常(pMMR)/マイクロサテライト安定性(MSS)の腫瘍を有していた。併用療法による病理学的完全奏効率(35.7%)は、ヒストリカルコントロール(15%)と比較して統計的に有意な改善を認めた(p=0.002)。これは、免疫チェックポイント阻害薬に抵抗性であるpMMR/MSS集団において、デュアル免疫療法が有望な戦略となり得ることを示した。

本試験のpCR率(35.7%)は、Total Neoadjuvant Therapy(TNT)療法(RAPIDO試験PRODIGE 23試験:28%)と比較しても遜色なく、安全性プロファイルにおいて優れている可能性がある。TNTは治療期間が長く毒性が強い課題があるが、本治療法は腫瘍のダウンステージングとR0切除を目指す患者に対する、より安全で期間の短い新たな選択肢となる可能性がある。

【発表】

2026年1月13日

【試験名】

NEOTERIC(Phase 2)〔NCT05009069

【試験参加国】

中国

【原著】

J Clin Oncol. 2026 Jan 13.  [PubMed: 41529226]