【FLT3陽性急性骨髄性白血病:二次治療(OS)】「ヴァンフリタ」vs「化学療法」

QuANTUM-R(Lancet Oncol)                   

FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病と診断され、標準治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「ヴァンフリタ」治療を選択することで、生存期間の延長が期待できる。

ヴァンフリタ」治療の主な有害事象は発熱性好中球減少症(7%)、敗血症または敗血症性ショック(4%)、肺炎(2%)、QT延長(2%)、悪心(2%)。化学療法の主な有害事象は発熱性好中球減少症(5%)、敗血症または敗血症性ショック(4%)、肺炎(2%)、発熱(2%)。

本試験および国内フェーズ2試験の結果に基づいて、2018年10月17日、「ヴァンフリタ」が、FLT3-ITD変異を有する再発または難治性の急性骨髄性白血病について承認申請され、2019年6月18日に承認された。

【発表】

2019年6月4日

【試験名】

QuANTUM-R(Phase 3)〔NCT02039726

【原著】

Lancet Oncol 2019;20 :984-997. [PubMed: 31175001]

【他の治療選択肢】

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【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性4)の急性骨髄性白血病患者を対象に無作為化非盲検群間比較試験を実施した。被験者367例を2:1の割合で本剤群又は救援療法群5)に無作為に割り付け(本剤群245例、救援療法群122例)、本剤群には本剤を1日1回経口投与した。開始用量を26.5mgとし、投与開始2週間後にQTcF値が450msec以下の場合、以降は53mgを投与した6)。主要評価項目である全生存期間の救援療法群に対する本剤群のハザード比[95%信頼区間]は、0.76[0.58, 0.98]、中央値[95%信頼区間]は、本剤群で6.2[5.3, 7.2]ヵ月、救援療法群で4.7[4.0, 5.5]ヵ月であり、救援療法群と比較して本剤群で統計学的に有意な延長が認められた。また、本剤群における主な副作用は、悪心33.2%(80/241例)、心電図QT延長24.9%(60/241例)、貧血24.9%(60/241例)、血小板減少症21.2%(51/241例)であった。

4) 中央測定機関のPCR法で測定

5) ミトキサントロン+エトポシド+シタラビン(MEC)、フルダラビン+シタラビン+G-CSF+イダルビシン(FLAG-IDA)、又は低用量シタラビン(LoDAC)のうちいずれか1種類を投与

6) 強いCYP3A阻害剤を併用する際には開始用量をキザルチニブとして17.7mgとし、投与開始2週間後にQTcF値が450msec以下の場合、以降は26.5mgを投与