CELESTIAL(NEJM)
進行肝細胞がんと診断され、「ネクサバール」治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「カボメティクス」治療を選択することで、生存期間の延長が期待できる。
グレード3または4の有害事象は「カボメティクス」治療を受けた人の68%(vs 36%)が経験した。主な有害事象は、手掌・足底発赤知覚不全(17% vs 0%)、高血圧(16% vs 2%)、AST値上昇(12% vs 7%)、倦怠感(10% vs 4%)、下痢(10% 対 2%)。
【発表】
2018年7月5日
【試験名】
CELESTIAL(Phase 3)〔NCT01908426〕
【試験参加国】
米国、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、イタリア、韓国、オランダ、ニュージーランド、ポーランド、ルーマニア、シンガポール、スペイン、台湾、トルコ、英国
【原著】
N Engl J Med 2018; 379:54-63. [PubMed: 29972759]
【こちらの図鑑も合わせて見る】
【さらに詳しく】
- 進行中の進行肝細胞癌患者に対するカボザンチニブ〔NEJM日本語アブストラクト〕
- 既治療の進行肝細胞がん、cabozantinibがOS、PFSを延長〔ケアネット〕
- 進行肝細胞がんに対する多標的チロシンキナーゼ阻害薬療法(解説:中村郁夫氏)〔ケアネット〕
- ソラフェニブ治療歴のある進行肝細胞癌にcabozantinibはプラセボに比べて生存を有意に改善【ASCO GI2018】〔日経メディカル〕
【添付文書における表記】
ソラフェニブによる治療歴を有し、全⾝化学療法後に増悪したChild-Pugh分類Aの切除不能な肝細胞癌患者注9)(707例)を対象として、本剤60mg(470例)とプラセボ(237例)を1日1回投与した無作為化比較試験の結果注10)、主要評価項目である全生存期間の中央値は、本剤群で10.2ヵ月、プラセボ群で8.0ヵ月であり、層別因子で調整したHRは0.76〔95%CI:0.63~0.92、両側p=0.0049(層別ログランク検定)〕であった。
本剤群の安全性評価対象467例のうち、439例(94%)に副作⽤が認められた。本剤群の主な副作⽤は、下痢、⼿掌・⾜底発⾚知覚不全症候群〔以上46%(それぞれ216例)〕、疲労38%(178例)、⾷欲減退37%(174例)、⾼⾎圧27%(128例)及び悪⼼25%(115例)であった。
注9)局所療法(経⽪的エタノール注⼊療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法/肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)の適応となる患者は除外された。
注10)データカットオフ⽇:2017年6⽉1⽇