【筋層非浸潤性膀胱がん:二次治療(CRR)】「セトレリマブ+TAR-200」vs「TAR-200」vs「セトレリマブ」

SunRISe-1(JCO)                         

筋層非浸潤性膀胱がんと診断され、BCG治療が不応であった85名が「TAR-200(ゲムシタビン 膀胱内薬物送達システム)」治療を受けた結果、82.4%の人が完全奏効を示し、奏効が25.8ヵ月持続した。2年時点で75.5%の人が膀胱全摘術を回避できた。

TAR-200」治療の主な有害事象は、頻尿(43.5%)、排尿時痛(40.0%)、尿路感染(21.2%)。「TAR-200」治療を受けた12.9%の人がグレード3以上の有害事象を経験した。

ケアネットの記事の中で「TAR-200」について次のように解説されている。

従来の治療では膀胱内に液体のゲムシタビンを注入するが、薬剤は数時間で排泄されてしまうため、がんに対する効果は限定的であった。一方、ジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発したTAR-200は、プレッツェル型の小型デバイスにゲムシタビンを封入したもので、カテーテルを通して膀胱内に挿入される。TAR-200は膀胱内で、1回の治療サイクルである3週間にわたりゲムシタビンをゆっくりと持続的に放出する。「この研究の背景にある理屈は、薬剤が膀胱内にとどまる時間が長いほど深く浸透し、より多くのがんを破壊できるというものだ」とDaneshmand氏は説明している。

セトレリマブTAR-200」治療を受けた人では37.7%がグレード3以上の有害事象を経験したが、完全奏効率は67.9%であった。「セトレリマブ」単剤治療を受けた人ではグレード3以上の有害事象の発現率は7.1%であったが、完全奏効率は46.4%であった。これらの結果から「セトレリマブ」の追加や単剤使用では、有害事象が増える一方で完全奏効率の向上は限定的であり、「TAR-200」単剤療法が望ましいと考えらた。

研究者らは「TAR-200」単剤療法は、膀胱温存療法として有望であり、現在の標準治療(膀胱全摘術)の代替となる可能性あるとしている。

【発表】

2025年7月30日

【試験名】

SunRISe-1(Phase 2)〔NCT04640623/jRCT2071200086

【試験参加国】

日本(飯塚病院、聖マリアンナ医科大学病院、奈良県立医科大学附属病院、君津中央病院、長崎大学病院、大阪労災病院、虎の門病院、富山大学医学部附属病院、藤田医科大学病院、筑波大学医学部附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター)、米国、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、ポルトガル、ロシア、韓国、スペイン、ウクライナ、英国

【原著】

J Clin Oncol. 2025 ;43:3578-3588. [PubMed: 40737582]

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