【尿路上皮がん:一次治療(OS、PFS)】「キイトルーダ+化学療法」vs「化学療法」

KEYNOTE-361(Lancet Oncol)                  

局所進行または転移性尿路上皮がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「ゲムシタビンシスプラチン(またはカルボプラチン)」治療に「キイトルーダ」の上乗せを選択しても無増悪生存期間、生存期間の延長は期待しにくい。

また、「キイトルーダ」単剤治療を選択しても「ゲムシタビンシスプラチン(またはカルボプラチン)」治療を上回る生存期間は期待しにくい。CPS≧10以上の人であっても生存期間に差はない。試験では「キイトルーダ」単剤治療を受けた人の生存期間(中央値)は16.1ヵ月、化学療法を受けた人では15.2ヵ月であった。

キイトルーダ+化学療法」治療の主なグレード3または4の治療関連有害事象は、貧血(30%)であった(化学療法のみ:33%)。

本試験および「テセントリク」を用いたIMvigor130試験の結果を受け、2018年5月18日、米国食品医薬品局(FDA)は単剤投与で、PD-L1発現が低い人において、生存期間が悪くなる可能性があるとの警告を発した。

【発表】

2021年5月26日

【試験名】

KEYNOTE-361(Phase 3)〔NCT02853305

【原著】

Lancet Oncol. 2021 ;22:931-945.  [PubMed: 34051178]

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