【悪性黒色腫:一次治療(PFS)】「オプジーボ+ヤーボイ」vs「ヤーボイ」

CheckMate 067(NEJM)                      

ⅢまたはⅣ期悪性黒色腫と診断された人が初めての治療を考える場合、「オプジーボヤーボイ」治療を選択することで、「ヤーボイ」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間の延長が期待できる。

奏効率は「オプジーボ」単独治療で 43.7%、「オプジーボヤーボイ」併用治療で57.6%、「ヤーボイ」単独治療で 19.0%。

オプジーボヤーボイ」併用治療を選択することで、グレード 3 以上の治療関連有害事象の発現する可能性が高まる。試験では「オプジーボ」単独治療で 16.3%、「オプジーボヤーボイ」併用治療で55.0%、「ヤーボイ」単独治療で 27.3%。

【発表】

2015年5月31日

【試験名】

CheckMate 067(Phase 3)〔NCT01844505

【原著】

N Engl J Med. 2015;373:23-34. [PubMed: 26027431]

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【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

化学療法未治療の根治切除不能なⅢ期/Ⅳ期の悪性黒色腫患者945例(本剤及びニボルマブ(遺伝子組換え)併用(N+I併用)注4群314例,ニボルマブ(遺伝子組換え)単独(N単独)群316例,本剤単独群315例)を対象に,本剤単独群を対照としてN+I併用群とN単独群の有効性及び安全性を検討した。主要評価項目である全生存期間(中央値[95%信頼区間])は,N+I併用群でNE注5[NE, NE]ヵ月,本剤単独群で19.98[17.08, 24.61]ヵ月であり,N+I併用群は本剤単独群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.55[98%信頼区間:0.42, 0.72],p<0.0001[層別log-rank検定],2016年8月1日データカットオフ)。

また,腫瘍組織においてPD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合(以下,「PD-L1発現率」)に関する情報が得られた一部の患者のデータに基づき,PD-L1発現率別に探索的に解析を行った。PD-L1発現率別(1%未満及び1%以上)の全生存期間の結果を以下に示す。

注4:本剤1回3mg/kg及びニボルマブ(遺伝子組換え)1回1mg/kgを同日に3週間間隔で4回点滴静注した後,ニボルマブ(遺伝子組換え)1回3mg/kgを2週間間隔で点滴静注した。併用投与時においては,ニボルマブ(遺伝子組換え)を最初に投与し,本剤はニボルマブ(遺伝子組換え)の投与終了から30分以上の間隔をおいて投与を開始した。
注5:NEは推定不能

本剤がニボルマブ(遺伝子組換え)と併用投与された95.8%(300/313例)に副作用が認められた。主な副作用は,下痢45.4%(142/313例),疲労37.7%(118/313例),そう痒症35.8%(112/313例),発疹29.1%(91/313例),悪心28.1%(88/313例),発熱,食欲減退各19.2%(60/313例),ALT上昇18.8%(59/313例),AST上昇,甲状腺機能低下症各16.3%(51/313例),嘔吐16.0%(50/313例),高リパーゼ血症14.4%(45/313例),関節痛13.4%(42/313例),大腸炎13.1%(41/313例),斑状丘疹状皮疹12.1%(38/313例),呼吸困難11.5%(36/313例),頭痛,甲状腺機能亢進症各10.9%(34/313例)であった。