【腎細胞がん:一次治療(PFS)】「キイトルーダ+レンビマ」vs「スーテント」

CLEAR/KEYNOTE-581 (NEJM)                  

進行腎細胞がんと診断された人が初めての全身療法を考える場合、「レンビマキイトルーダ」治療を選択することで、「スーテント」治療を上回る無増悪生存期間、生存期間が期待できる。「レンビマアフィニトール」治療を選択することで、「スーテント」治療を上回る無増悪生存期間が期待できる。

レンビマキイトルーダ」治療の奏効率は71.0%、「レンビマアフィニトール」治療の奏効率は53.5%であり、「スーテント」治療の36.1%を上回った。

レンビマキイトルーダ」治療を受けた人の82.4%、「レンビマアフィニトール」治療を受けた人の83.1%、「スーテント」治療を受けた71.8%の人がグレード3以上の有害事象を経験した。

本試験の結果を受け、2021年4月12日、「レンビマキイトルーダ」治療が承認申請され、2022年2月25日に「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」の適応で承認された。

【発表】

2021年2月13日

【試験名】

CLEAR/KEYNOTE-581 (Phase 3)〔NCT02811861/jRCT2080223751

【試験参加国】

日本(北海道大学病院、札幌医科大学附属病院、弘前大学医学部附属病院、秋田大学医学部附属病院、新潟大学医歯学総合病院、虎の門病院、順天堂大学医学部附属病院、日本医科大学附属病院、慶應義塾大学病院、東京女子医科大病院、杏林大学医学部附属病院、横浜市立大学附属病院、千葉県がんセンター 、埼玉医科大学国際医療センター、北里大学病院、 千葉大学医学部附属病院、名古屋大学医学部附属病院、大阪市立大学医学部附属病院、近畿大学病院、愛知県がんセンター病院、奈良県立医科大学附属病院、神戸大学医学部附属病院、岡山大学病院、広島大学病院、香川大学医学部附属病院、徳島大学病院、九州大学病院、長崎大学病院、神奈川県立がんセンター、京都府立医科大学附属病院)、米国、カナダ、オーストリア、ベルギー、チェコ、フランス、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、オランダ、ポーランド、ロシア、スペイン、スイス、英国、ギリシア、韓国、オーストラリア

【原著】

N Engl J Med. 2021 ;384:1289-1300.  [PubMed: 33616314]

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【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

国際共同第Ⅲ相試験(E7080-307/KEYNOTE-581試験)

化学療法歴のない根治切除不能又は転移性の淡明細胞型腎細胞癌患者52)712例(日本人73例を含む)を対象に、本剤200mg 3週間間隔投与とレンバチニブ20mg 1日1回投与の併用療法の有効性及び安全性が、スニチニブ50mg 1日1回4週間投与後2週間休薬を対照として検討された。なお、画像評価で疾患進行が認められた場合に、疾患進行を示す症状が認められない等の臨床的に安定している患者では、次回以降の画像評価で疾患進行が認められるまで投与を継続することが可能とされた。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)とされ、本剤とレンバチニブの併用療法は、スニチニブ単独投与と比較してPFSを有意に延長した。
安全性解析対象例352例中341例(96.9%)(日本人42例中42例を含む)に副作用が認められた。主な副作用(20%以上)は、下痢192例(54.5%)、高血圧184例(52.3%)、甲状腺機能低下症150例(42.6%)、食欲減退123例(34.9%)、口内炎113例(32.1%)、疲労113例(32.1%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群99例(28.1%)、蛋白尿97例(27.6%)、悪心94例(26.7%)、発声障害87例(24.7%)、発疹77例(21.9%)及び無力症71例(20.2%)であった。

52) 腫瘍組織において組織学的又は細胞学的に淡明細胞が確認された患者が対象とされた。