
初めての治療を考える場合、「キイトルーダ」治療を選択することで、「アービタックス+化学療法(5-FU+シスプラチンまたはカルボプラチン)」治療を選択した場合に比べ、無増悪生存期間の延長は期待しにくいが、PD-L1発現量が1%以上の場合の生存期間の延長が期待できる。
試験に参加した85%の人がPD-L1発現量が1%以上、43%の人がPD-L1発現量が20%以上であった。PD-L1発現量が1%以上およびPD-L1発現量が20%以上の集団の解析では生存期間の有意な延長が示され、全集団の解析では優越性は示されなかったが、非劣性は示された。
グレード3以上の治療関連有害事象は、「キイトルーダ」治療を受けた55%の人が経験し、「アービタックス+化学療法」治療を受けた83%の人が経験した。「キイトルーダ」治療を受けた8%の人と「アービタックス+化学療法」治療を受けた10%の人が有害事象によって死に至った。
本試験の結果を基に、頭頸部扁平上皮がんを対象に申請が行われた。
【発表】
2019年10月31日
【試験名】
KEYNOTE-048(Phase3)〔NCT02358031〕
【原著】
Lancet. 2019; 394:1915-1928. [PMID: 31679945]
【内部リンク】
【外部リンク】
- ペムブロリズマブ、頭頸部扁平上皮がん1次治療の新たなスタンダードに(KEYNOTE-048)/ASCO2019〔ケアネット〕
- 再発/転移頭頸部がん(HNSCC)初回治療にペムブロリズマブ単剤または併用療法〔海外がん医療情報リファレンス〕
- 再発・転移頭頸部扁平上皮癌の1次治療にペムブロリズマブと化学療法の併用はOSを延長、KEYNOTE-048の最終解析結果【ASCO2019】〔日経メディカル〕
- ペムブロリズマブ、単剤と化療併用で頭頸部扁平上皮がん1次治療のOS改善(KEYNOTE-048)/ESMO2018〔ケアネット〕
- ペムブロリズマブ併用療法が転移/再発した頭頸部がんの生存率を改善〔海外がん医療情報リファレンス〕
- 再発/転移性の頭頸部扁平上皮癌の1次治療としてペムブロリズマブ単剤、ペムブロリズマブと化学療法併用が有効【ESMO2018】〔日経メディカル〕
- 「キイトルーダ」単独療法、OSを有意延長 HNSCC1次治療のP3試験〔日刊薬業〕
- CPS20以上のPD-L1陽性進行頭頸部扁平上皮癌患者の1次治療でペムブロリズマブ単剤投与が標準療法よりOSを延長〔日経メディカル〕